東北環境研 2024年 秋季行事のご報告
〇 中津川上流 猛禽類保護のための間伐運動会
当会が事務局を務めるイーハトーブ盛岡保全管理協議会のイベントとして、いわての森林づくり県民税及び当会のイヌワシ基金を活用して間伐運動会を行いました。場所は中津川上流のエクソンモービル石油野鳥保護区(日本野鳥の会所有地でイーハトーブ盛岡が管理)で、当会会員の他、野鳥の会もりおか、岩手大学野鳥の会、山仕事くらぶ、盛岡市役所などの皆さんに参加頂きました。1998年に作業を開始してから27年目に入りました。
◇ 第一回目9月28日(土)
24名が参加し(写真-1)、伐開路の下刈り、シカ柵修繕(写真-2)、ノウサギ隠れ家の点検、シカ糞のカウント、記念碑の清掃などを行いました。
◇ 第二回目10月6日(日)
22名が参加して(写真-3)、伐開路の下刈りと階段補修、防鹿柵の交換設置を行うとともに、ノウサギ隠れ家の修理(写真-4)や巣立ち幼鳥の止まり木の整備(写真-5)を行いました。日本野鳥の会本部からも昨年に引き続き田尻浩伸自然保護室長と手嶋洋子さんにも参加頂きました。
猛禽類保護の森林整備事業初参加の思い出 大木郁子
日本野鳥の会もりおか会員の大木と申します。
今回、この事業のお声がけをいただいた際は、ワクワク感だけで参加を決めました。
初日こそ緊張感もありましたが、安全ヘルメットを被った瞬間やる気スイッチが入りました。皆さんと作業前の体操を行った後、簡易トイレの設置・階段や柵の補修・草刈り等行いました。
慣れない環境で馴染みのない道具を使っての作業でしたが、最高に楽しかったです。そう思えたのは周りの方達の指導のお陰と感謝しております。
この活動が広く周知されるよう願っています
〇 松尾鉱山跡地 育樹イベント
国有林との「悠々の森協定」に基づき2005年から市民を交えて八幡平松尾鉱山跡地で緑化事業を行っています。今年の第一回目(7月6日)はすでに報告したように23名が参加して約100本の広葉樹を植えました。今秋は下記のように9月7日(土)と10月5日(土)に実施しました。興林やGPIにも毎回手伝って頂きました。
◇ 第二回目 9月7日(土)
積水メディカルの皆さんをはじめ35名が参加し(写真-6)、ミズナラ,ブナなどの苗木約140本を植え(写真-7)、7月6日植栽木周囲の下刈りや永久コドラートの植栽木のチェック、ハンノキの枝打ちを行いました。
◇ 第三回目 10月5日(土)
13名が参加し(写真-8)、7月と9月に植えた苗木にノウサギ食害防止用の忌避剤を塗り(写真-9)、今期植栽木の健康状態をチェックしました。管理道沿いに茂ったアキグミの除去も行いました。
ニュース速報 2つ穴巣箱で実用新案特許を取得
昨秋の当会巣箱づくり教室(つばめ幼稚園)でも作成した2つ穴巣箱が、このほど実用新案特許を取得しました(登録第3249082号:R6年10月31日付)。考案者は当会会長、実用新案権者は日本鳥類保護連盟です。日本鳥類保護連盟と当会の共同実験で、2つ穴巣箱はシジュウカラに好んで使われることが判明しました(日本鳥学会R6年大会ポスター発表)。穴が2つあることによりヘビやネズミなどの天敵が侵入した際に、脱出できることが好まれる理由と思われます。野鳥の会もりおか支部でも、コムクドリ用の2つ穴巣箱を雫石川河川敷に3個架設したところ3つとも利用されました(写真:同盛岡支部 作山宗樹氏2024.6月撮影)。
特許を取りましたが、一般の方が自ら作成する場合は自由に使えますので、大いに活用してください。
松尾鉱山跡地の植樹イベント(1回目)のご報告
2024年7月6日(土)に今年1回目の植樹イベントを松尾鉱山跡地のいつものフィールド(B堆積場)で実施しました。岩手県立大学地域社会・環境コース14名(うち学生10名)、興林ほかコンサル計4名など計23名が参集し(写真2)、約100本の落葉広葉樹苗木を平成21年(2009年)の盛岡信金植栽地に補植しました。皆様どうもありがとうございました。午後は学生実習を兼ねて同植栽地の樹木の高さなどを測定しました。ヤマハンノキは最大12mを越え、樹下に植えられたブナ、ミズナラの生存も確認できました。ツキノワグマの寝床が沢山あって、小グマも目撃されました。作業開始前には爆竹を毎回鳴らしています。
写真2 松尾育樹イベント
集合写真(2024.7.6)
KDDI東北総支社などからイヌワシ基金贈呈
KDDI東北総支社の社員の皆様がボランティア等の社会貢献活動を行った際に積み立てたポイントを、年に一度同社が金額換算し、それを社員の推薦団体に寄付する「+αプロジェクト」の本年度寄付対象に当会が選定されました。贈呈式が7月30日(火)13:30から巣子の当会事務所で行われ、阿部博則総支社長から由井会長へ目録が授与されました(写真5)。今回は、当会のイヌワシ保護のための間伐による餌狩場造成や巣の補修などを支援する寄付金として頂きました。これを励みに、一層の活動推進を図る所存です。どうもありがとうございました。岩手日報社、岩手林業新報社が当日取材に来ました。
なお、盛岡動物公園(Zoomo)に設置したアサヒ飲料自販機の売り上げからも、今春にイヌワシ基金を頂いております。厚く御礼申し上げます。
写真5 KDDIから目録の授与 24.7.30
馬淵建設(株)から100haのイヌワシ保護区貸与
今年の3月に横浜市の馬淵建設より「大鉢森山一帯100haの森林をイヌワシ保護のために提供する」との連絡が当会に来ました。場所は一関市大東町の大鉢森山付近で、保安林には該当しません。その後、同社と協議した結果、当面は無償貸与の形で管理協議会を設置し、イヌワシ保護のため持続的に保全・活用を図ることにしました。現地は東西400m、南北2500m位で尾根に近い標高600-700mの平坦地形。ごく一部にスギ人工林があるほかは大半が50年生位の落葉広葉樹林。イヌワシ営巣地はそれらの森林からは離れた位置にある。全域が岩手県イヌワシレッドゾーン内にあります。
- 写真3 現地視察 24.7.20
- ブナ、ミズナラ、アカマツが生育する
- 写真4 山がっこの大広間での協議会
7月20日(土)13:30から関係団体と現地視察(越路峠付近 写真3)を行い、その後に麓の京津畑集落にある「山がっこ」において管理協議会の仮発足の会合(写真4)を開きました。参加団体は、東北環境研、日本野鳥の会北上支部及びもりおか支部、日本鳥類保護連盟岩手県支部、京津畑自治会、地域おこし協力隊、馬淵建設など。オブザーバーとして一関市市役所(林政推進課長)、日本野鳥の会本部(田尻浩伸自然保護室長)、岩手県環境保健研究センター(前田琢上席研究員)など、総勢34名が参加しました。当面は東北環境研が事務局を担当し(事務局長:当会西岡祐介理事)、管理協議会会長を当会の由井会長、副会長を菊池宏氏(京津畑自治会副会長)などが務めることになりました。保護区の名称は「京津畑まぶちの森」とし、当初は日本鳥類保護連盟のバードピアに登録することとしました。















