第78回 研究懇話会の報告
第78回研究懇話会は講師に遠藤公男先生をお迎えし、平成30年1月14日(日)14:00~16:00の間、エスポワールいわて1階小会議室で開催されました。一般公開のため野鳥の会や市民の方、当会会員など約70名が参集し、立ち見客も出る盛況でした。
演題は「最後の秘境から ―オオカミ・コウモリ・ワシなどなどー」で、岩手県におけるコウモリ研究の開祖であり、イヌワシ営巣地の第一発見者である遠藤公男先生に、半生を振り返って岩手の大自然について、興味深い調査結果を面白おかしく話して頂きました。
遠藤先生が岩手県内で発見したコウモリはモリアブラコウモリ、クロホオヒゲコウモリ、及びコヤマコウモリの3種で、いずれも国際的に未登録の新種でした。北海道でも4種の哺乳類を発見しました。安家松が沢でコキクガシラコウモリの大繁殖洞を発見し、周辺のブナ林を伐採から守ったこと(御著:原生林のコウモリ参照)。船越半島ではオジロワシの巣(繁殖成功は未確認)があったと地元の七兵衛さんが言っていたこと。岩泉町大川ではノウサギを巣穴に運び込むイヌワシを見つけたのが、岩手県初の巣の発見に繋がったこと。
岩手県にはまだ豊かな自然が残っていて最後の秘境であるが、海も山も川も大病に掛かっていて危ない。アル・ゴア著「不都合な真実 PART2」の地球温暖化問題を紹介しながら、ソーラーはOK、風力発電はイヌワシやコウモリが当たるので改良すべき、原発は不可とのことでした。
会場からの、ツグミは日本海を渡るのかと言う質問に「日本海中央部の大和堆で漁をしていた船の漁師が夜間に鳴いて飛ぶツグミの声を聞いた」とのこと。早池峰山にライチョウはいたかと言う質問には「江戸時代にもかなり調査したがいなかったし、もしいれば殿様に必ず献上されるはずなのに、そうした記録はないのでいなかった」とのことでした。
なお、もうすぐ遠藤公男著「オオカミ物語」(山と渓谷社)が発刊されます。

